アジアチャンピオンズリーグ2025/26(ACL2025/26) は、新制度「ACL Elite」と「ACL2」の二部構造で行われるアジア最高峰のクラブ大会です。
大会方式の刷新により、日程・出場枠・放送形態にも大きな変化が加わりました。
本記事では、ACL2025/26の大会方式・日程・出場枠・放送予定・決勝トーナメントの注目点、さらにACL2との違いを最新情報に基づいて徹底解説。
日本クラブの挑戦とアジア全体の勢力図を整理し、観戦に必要な情報をわかりやすくまとめます。
ACLとは?大会の位置づけと新制度の概要
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)は、アジアサッカー連盟(AFC)が主催するクラブ最高峰の大会です。
日本のJリーグをはじめ、韓国、中国、中東諸国の強豪クラブが集結し、アジアNo.1を決める舞台として世界的な注目を集めています。
2024年からは大会方式が刷新され、「ACL Elite」と「ACL2」の二部制がスタートしました。
アジアチャンピオンズリーグの歴史と変遷
ACLは2002年に創設され、それ以前のアジアクラブ選手権やカップウィナーズカップを統合して誕生しました。
浦和レッズ、ガンバ大阪、鹿島アントラーズなど、日本クラブも複数回優勝を経験。
アジアサッカーの強化、選手の国際経験、商業的価値の向上に大きな役割を果たしてきました。
2024年からの新制度「ACL Elite」と「ACL2」
2024年からは旧ACLが「ACL Elite」として再編され、その下に「ACL2」が新設されました。
ACL Eliteは24クラブが参加、ACL2は32クラブが出場します。
ACL2の優勝クラブは翌シーズンのACL Eliteプレーオフに進出できる仕組みが設けられ、二部制による競争の活性化が期待されています。
ACL2025/26大会方式の詳細
ACL2025/26では、新制度によって試合形式や出場クラブ数、さらには賞金分配までが大きく見直されました。
これにより、従来以上に競争性と注目度が高まった大会へと進化しています。
ここからは、リーグステージ、決勝トーナメント、ACL2との違い、そして優勝賞金の仕組みまで、詳細を整理して解説していきます。
リーグステージの仕組み(地区分け・対戦方式)
ACL Eliteは東西各12クラブに分かれ、同地区内で8試合を戦います(ホーム4・アウェイ4)。
全チームとの総当たりではなく、抽選によって対戦相手が決まる方式です。
従来よりも強豪同士の対戦が増え、興行性と競技性が高まりました。
ノックアウトステージと決勝方式
各地区上位8クラブが決勝トーナメント進出。
ラウンド16と準々決勝はホーム&アウェイ、準決勝と決勝は中立地での一発勝負となります。
優勝クラブには翌シーズンのACL Elite出場権、さらにFIFAクラブワールドカップやインターコンチネンタルカップへの挑戦権も与えられます。
ACL2の大会方式とACL Eliteとの違い
ACL2は32クラブが参加。
グループステージは4クラブごとの総当たり(ホーム&アウェイ)で、上位が決勝トーナメントに進出します。
優勝クラブにはACL Eliteプレーオフ出場権が与えられ、ステップアップの場として重要です。
※詳しくは、こちらの記事もご覧ください→【2025最新】ACL2の大会方式・日程・放送|出場枠や賞金・ACL Eliteとの違い解説
優勝賞金・分配構造
ACL Eliteの優勝賞金は1,000万ドル(約14〜17億円)。
準優勝は400万ドル、準決勝進出で60万ドル。
さらにリーグ参加クラブには最低80万ドルが保証されます。
勝利や引き分けごとに追加ボーナスもあり、総額は4,200万ドル規模。
クラブ経営や補強戦略に直結する金額です。
また、下位大会のACL2の優勝賞金は、優勝: 250万ドル、準優勝: 100万ドルとなっています。
ACL Elite2025/26の日程・スケジュールと放送情報
ACLは例年8月のプレーオフを経て、9月から翌年2月までリーグステージが行われます。
2025/26シーズンの日程は、【Jリーグ秋春制移行】とも関連が深く、両大会の日程整合性が大きなテーマとなっています。
2025/26シーズンは、ACL Eliteにヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビアが参戦します。
ACL2にはガンバ大阪が、4年ぶりにアジアの舞台への挑戦をします。
ACL Eliteリーグステージの日程(日本クラブ中心)
| Matchday | 開催日 | 試合カード | 会場 |
|---|---|---|---|
| MD1 | 2025年9月16日(火) | メルボルン・シティ vs サンフレッチェ広島 | Melbourne Rectangular Stadium |
| 2025年9月16日(火) | FC町田ゼルビア vs FCソウル | 町田GIONスタジアム | |
| 2025年9月17日(水) | 上海海港 vs ヴィッセル神戸 | Pudong Football Stadium | |
| MD2 | 2025年9月30日(火) | サンフレッチェ広島 vs 上海海港 | 広島サッカースタジアム |
| 2025年9月30日(火) | ジョホール vs FC町田ゼルビア | Sultan Ibrahim Stadium | |
| 2025年10月1日(水) | ヴィッセル神戸 vs メルボルン・シティ | 神戸市御崎公園球技場 | |
| MD3 | 2025年10月21日(火) | 蔚山HD vs サンフレッチェ広島 | Ulsan Munsu Football Stadium |
| 2025年10月21日(火) | 上海海港 vs FC町田ゼルビア | Pudong Football Stadium | |
| 2025年10月22日(水) | 江原FC vs ヴィッセル神戸 | Chuncheon Songam Stadium | |
| MD4 | 2025年11月4日(火) | サンフレッチェ広島 vs 江原FC | 広島サッカースタジアム |
| 2025年11月4日(火) | FC町田ゼルビア vs メルボルン・シティ | 町田GIONスタジアム | |
| 2025年11月5日(水) | ヴィッセル神戸 vs 蔚山HD | 神戸市御崎公園球技場 | |
| MD5 | 2025年11月25日(火) | 成都蓉城 vs サンフレッチェ広島 | Phoenix Hill Sports Park Stadium |
| 2025年11月25日(火) | 江原FC vs FC町田ゼルビア | Chuncheon Songam Stadium | |
| 2025年11月26日(水) | 上海申花 vs ヴィッセル神戸 | Shanghai Stadium | |
| MD6 | 2025年12月10日(水) | サンフレッチェ広島 vs 上海申花 | 広島サッカースタジアム |
| 2025年12月10日(水) | FC町田ゼルビア vs 成都蓉城 | 町田GIONスタジアム | |
| 2025年12月10日(水) | ヴィッセル神戸 vs 成都蓉城 | 神戸市御崎公園球技場 | |
| MD7 | 2026年2月10日(火) | サンフレッチェ広島 vs ジョホール | 広島サッカースタジアム |
| 2026年2月10日(火) | FC町田ゼルビア vs 蔚山HD | 町田GIONスタジアム | |
| 2026年2月11日(水) | ヴィッセル神戸 vs 江原FC | 神戸市御崎公園球技場 | |
| MD8 | 2026年2月17日(火) | FCソウル vs サンフレッチェ広島 | Seoul World Cup Stadium |
| 2026年2月17日(火) | 上海申花 vs FC町田ゼルビア | Shanghai Stadium | |
| 2026年2月18日(水) | ヴィッセル神戸 vs FCソウル | 神戸市御崎公園球技場 |
放送・配信サービス
日本ではDAZNがACL Eliteの日本クラブ戦を独占配信。
ACL2はDAZNに加え、AFC公式YouTubeチャンネルで一部試合が無料配信されます。
地上波/BSは決勝戦など注目カードに限定される傾向が強く、配信中心の視聴環境が主流です。
国別の出場枠と日本クラブの出場枠の増減
ACL出場枠はAFCクラブコンペティションランキングに基づいて決定されます。
ランキング上位国ほど多くの直行枠を得られるため、日本やサウジアラビア、韓国は常に上位を維持しています。
ここでは、国別の配分と日本の最新出場枠動向を整理します。
国別の出場枠配分(2025/26シーズン)
| 地区 | 国/協会 | ACL Elite 直行枠 | ACL Elite 予選枠 | ACL2 直行枠 | ACL2 予選枠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東地区 | 日本 | 3 | 0 | 1 | 0 |
| 韓国 | 2 | 1 | 1 | 0 | |
| 中国 | 2 | 1 | 1 | 0 | |
| タイ | 1 | 1 | 1 | 0 | |
| オーストラリア | 1 | 1 | 0 | 1 | |
| 西地区 | サウジアラビア | 3 | 1 | 0 | 0 |
| UAE | 2 | 1 | 1 | 0 | |
| カタール | 2 | 1 | 1 | 0 | |
| イラン | 1 | 1 | 1 | 0 | |
| ウズベキスタン | 1 | 1 | 0 | 0 | |
| イラク | 1 | 1 | 0 | 0 |
日本クラブのACL出場枠について
2025年5月20日に発表されたAFCクラブコンペティションランキングで、日本は東地区1位を維持しました。
これにより、2026/27シーズンもACL Elite、3枠+ACL2、1枠というアジア最多クラスの体制を継続します。
基本の出場枠構成(通常時)
- ACL Elite(3枠)
① 2025明治安田J1リーグ優勝クラブ
② 2025明治安田J1リーグ準優勝クラブ
③ 2025明治安田J1リーグ3位クラブ
- ACL2(1枠)
④ 第105回天皇杯優勝クラブ
2026年限定の特別構成
2026年は、〔Jリーグ秋春制〕移行に伴う過渡期として、「J1リーグ特別大会(仮称)」が実施されます。
この年に限り、以下の特例が適用されます。
- ACL Elite(3枠)
① 2025明治安田J1リーグ優勝クラブ
② 2026J1リーグ特別大会(仮称)優勝クラブ
③ 2025明治安田J1リーグ準優勝クラブ
- ACL2(1枠)
④ 第105回天皇杯優勝クラブ
特例条件
- 前年のACL Elite優勝クラブは翌年も自動出場(1枠目扱い)
- ACL2優勝クラブは翌シーズンのACL Eliteプレリミナリーステージに出場(突破で4枠化)
- 同一クラブが複数条件を満たした場合、上位枠を優先し、空枠はJ1リーグの順位で繰り上げ
- 天皇杯準優勝クラブは繰り上げ対象外
展望
Jリーグは引き続き東地区1位を維持しており、ACL Elite3枠+ACL21枠体制を維持。
2026年特別大会の導入により、リーグとカップの両方にACL出場へのチャンスが生まれます。
Jクラブの競争力、育成力、そして国際実績がこの立場を支えており、ACL Elite・ACL2双方での日本勢の上位進出が期待されます。
決勝トーナメントの見どころと優勝候補
決勝トーナメントはサウジアラビア、カタール勢が中心の中東勢が資金力でリード。
東地区では日本、韓国、中国勢の戦いが激化します。
特に日本クラブは、技術と戦術の精度で欧州型の進化を遂げており、アジア制覇に向けた本命の一角。
ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビアのACL Elite挑戦に注目です。
まとめ
ACL2025/26は大会方式・賞金・日程すべてが刷新された新時代の幕開けです。
日本は東地区1位として安定した出場枠を維持し、ACL2との連動でさらなる成長が期待されます。


コメント