「後藤啓介って、結局のところ“ただ背が高いだけのFW”じゃないの?」
2026年5月15日に発表された北中米ワールドカップの日本代表メンバー。
20歳・191cmの大型FW後藤啓介(シント=トロイデン)の選出は、サッカーファンの間で大きな話題を呼びました。
さらに5月27日には背番号が「9」に決定。
これは中山雅史、高原直泰、岡崎慎司、三笘薫といった歴代エースが背負ってきた、日本代表の象徴的なナンバーです。
「なぜ20歳の彼が9番に?」
「上田綺世のバックアップなのに、そこまで凄いの?」
──そんな素朴な疑問を抱いた方も多いのではないでしょうか。
しかし、後藤啓介は単なる「身長を活かして前線で張るだけの長身FW」ではありません。
森保監督が「成長曲線への期待」と語り、現地ベルギーでも「今季のサプライズ・ベストイレブン」に選ばれたその実力は、現代サッカーが求める”万能型ストライカー”そのもの。
ベルギー1部得点ランキング6位という結果を引っ提げ、今夏には移籍金18億円超で欧州5大リーグへの移籍が囁かれるほど、世界からも熱視線を浴びる存在に成長しています。
この記事では、後藤啓介の本当の凄みを以下の3つの視点から徹底解説します。
- プレースタイル:単なる長身FWじゃない「認知・判断・技術」の質
- メンタル:古巣アンデルレヒトとの一触即発騒動に見る闘争心
- 市場価値:W杯がそのまま”世界へのショーケース”になる理由
読み終わる頃には、なぜ森保監督が20歳の彼に「9番」を託したのか、そしてなぜ後藤啓介がW杯北中米大会で世界を驚かせる存在になり得るのか──その答えがクッキリと見えてくるはずです。
なぜ20歳で「9番」に?W杯メンバー大抜擢の後藤啓介とは
2026年5月15日──サッカーファンが固唾を呑んで見守った北中米ワールドカップの日本代表メンバー発表。
歴代最強と称される26名の中で、ひときわ大きな驚きをもって受け止められたのが、20歳のFW後藤啓介(シント=トロイデン)の選出でした。
さらに2週間後の5月27日、JFAから発表された背番号は「9」。
日本代表における伝統的なエースナンバーを、最年少の若武者が背負うことになったのです。
ここでは、後藤啓介がいかにして「9番」を託される存在になったのか、その背景を3つの視点から紐解いていきます。
中山雅史・岡崎慎司・三笘薫…歴代エースの「9番」を20歳で継ぐ重圧
日本代表における背番号「9」は、紛れもなくストライカーの代名詞であり、エースの証です。
過去のW杯本大会でこの番号を背負ってきた選手を振り返ると、その重みがクッキリと浮かび上がります。
▼歴代W杯日本代表「9番」
中山雅史(フランス/当時30歳)
西沢明訓(日韓/同25〜26歳)
高原直泰(ドイツ/同27歳)
岡崎慎司(南アフリカ・ブラジル・ロシア/同24・28・32歳)
三笘薫(カタール/同25歳)
後藤啓介(北中米/同20歳)←歴代最年少!
いずれもそのときの日本代表における攻撃の中心、あるいはチームを象徴する選手たちです。
そんな歴代エースの系譜に、わずか20歳の後藤啓介が名を連ねる──。
これは単なる若手抜擢ではなく、「未来のエースを今ここで育てる」という森保監督の覚悟の表明とも言えます。
歴代9番の最年少だった岡崎慎司(南アフリカ大会時24歳)の記録すら4歳も更新する若さでの抜擢は、日本サッカー史に新たな1ページを刻むことになりました。
これだけの重圧は、並のメンタルでは到底背負いきれません。
しかし、後藤啓介にはその重圧をはね返すだけの実力と気の強さが備わっている──それが、本記事を読み進めていけば見えてくるはずです。
森保監督が語った”成長曲線への賭け”──歴代最年少での9番抜擢の理由
「なぜこのタイミングで20歳の後藤を選んだのか?」──この疑問に対する森保一監督自身の答えは、極めて明快でした。
森保監督は、この1シーズンを見ただけでも後藤の成長は著しく、大会期間中もさらに成長してチームの力になってくれるという期待を込めて選出したと語っています。
これは単なる”将来性への投資”ではなく、「W杯本番までの1ヶ月、そして大会期間中の試合を経るごとに伸びていく」という、現在進行形の急成長を森保監督が確信している証です。
ライバルとなる1トップの座は、まさに激戦区。上田綺世(フェイエノールト)、小川航基(NECナイメヘン)らが集うポジションで見事にメンバー入りを果たした後藤は、A代表での経験はまだ浅いものの、確かな存在感を放っています。
実は、後藤がA代表デビューを果たしたのは、わずか半年前──2025年11月の国際親善試合ガーナ戦。
それからシント=トロイデン(STVV)で2桁得点をマークするという目に見える結果でアピールし、日本代表FWとしては最年少でW杯切符をつかみ取ったのです。
数試合の代表経験で「9番」を託される──これは、所属クラブでの圧倒的なパフォーマンスがすべての説得材料になったことを物語っています。
ジュビロ磐田ユースから欧州へ!異例のスピード出世を振り返る
ここで、後藤啓介がどのようにして日本サッカー界の最先端へと駆け上がってきたのか、その歩みを振り返っておきましょう。
2005年6月3日、静岡県浜松市生まれ。
サッカー王国・静岡で育った後藤は、地元のカワイ体育教室サッカークラブを経て、名門ジュビロ磐田のアカデミーへ。
U-15からユースへと駆け上がり、その才能はすぐにトップチームから注目される存在となります。
その才能が全国に知れ渡ったのは、2023年2月18日。
J2リーグ第1節・ファジアーノ岡山戦でJリーグ初出場・初得点を果たし、17歳260日でクラブ最年少得点記録を更新──しかも2得点という鮮烈な内容でした。
それまでのジュビロの最年少得点記録の保持者は、奇しくも歴代9番の先輩でもある高原直泰。
後藤は25年ぶりにこの記録を塗り替えた形となりました。
その後の歩みも異例のスピード感です。
📈 後藤啓介 スピード出世の歩み
- 2023年11月:ベルギーの名門アンデルレヒトへ期限付き移籍
- 2024年12月:アンデルレヒトへ完全移籍
- 2025年1月:リーグ初得点、続くELデビュー戦でも連続ゴール
- 2025年8月:シント=トロイデン(STVV)へ期限付き移籍
- 2025年11月:日本A代表デビュー(ガーナ戦)
- 2026年5月:W杯日本代表に最年少選出&背番号「9」獲得
特筆すべきは、ジュビロのユースから昇格した選手の中で、海外移籍が最速だったという事実。
Jリーグデビューからわずか9ヶ月での欧州移籍は、日本のユース出身選手の中でも極めて異例のスピードでした。
長身でありながらスピードに恵まれ、CBやボランチでもプレーできる万能性を備えながら、本人は当初よりFW志望だったという後藤啓介。
「天賦の才能」と「明確な意志」が掛け合わさった結果としての、このスピード出世なのです。
【徹底解説】「単なる長身FWじゃない」後藤啓介のプレースタイル
さて、ここからが本記事の核心です。
「191cmの長身FW」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは、前線にどっしり構えてヘディングで競り勝つ”ターゲットマン”のイメージではないでしょうか。
「デカいFW=足が遅くて重そう」という先入観も根強くあります。
しかし、後藤啓介はそのイメージを真っ向から覆す選手です。
彼の真価は、長身という”ガワ”の中身に詰まった、現代型ストライカーとしての知性と技術にあります。
ここでは3つの「凄み」に分解して、その正体を徹底解剖していきましょう。
【凄み①】191cmの体格以上に光る「認知・判断」の質とスピード
後藤啓介の最大の武器は、実は身長そのものではなく、プレー判断の速さと的確さにあります。
長身FWにありがちな「ボールが来るのを待つ」受け身のプレーではなく、ゴール前で常に状況を把握し、最適な選択を瞬時に下す。
クロスに対する入り方、DFとの駆け引き、シュートへ持ち込むまでの判断が非常に速いという点は、多くの分析記事が共通して指摘するポイントです。
そして、その判断を実行に移すフィジカル面のギャップも見逃せません。
191センチと長身ながらスピードに恵まれているのが後藤の大きな特徴で、「デカいFWは足が遅い」というイメージとは異なり、前線で待っているだけのターゲットマンではなくスペースへ走るプレーもできるのです。
「高さ」と「速さ」、そして「判断の速さ」。
この3つが高い次元で同居していることこそ、後藤啓介が”単なる長身FW”ではない第一の理由です。
【凄み②】ゴリゴリのターゲットマンではない?ボランチのように気が利く足元の技術
第二の凄みは、長身選手とは思えない足元の技術と戦術理解の高さです。
ここで注目したいのが、後藤のキャリアの原点。
ジュビロ磐田U-18時代の後藤は、センターバックやボランチでもプレーし、「どこでも起用できる超万能型」になることを目標としていたのです。
CBやボランチでプレーする万能性を備えながら、本人は当初よりFW志望だったという経歴が示す通り、彼のベースにはフィールドプレーヤー全般に通じる技術と視野が染み込んでいます。
その土台があるからこそ、ペナルティエリア内でワンタッチで合わせる技術もあり、足元の技術も悪くない。
ポストプレーでボールを収めて起点になるだけでなく、味方と連携して崩しに加わることもできる──まさに「気が利く」万能型なのです。
「ただ高さで競るだけ」のFWと、「中盤の選手のように周囲が見えている」FW。
後藤啓介は明確に後者であり、ここが現代サッカーにおける彼の付加価値を大きく高めています。
【凄み③】ハリー・ケインを彷彿とさせる「捕まらない」オフ・ザ・ボールの動き
そして第三の凄みが、ボールを持っていないときの動き(オフ・ザ・ボール)の質です。
これは、トッテナムやバイエルンで世界トップクラスの実績を残すハリー・ケインに通じる部分がある──と見ることもできます。
長身でありながら、ただゴール前に張り付くのではなく、中盤に降りてボールを引き出したり、DFの背後(裏のスペース)へ抜け出したりと、相手にとって”捕まえにくい”動きを繰り返すタイプだからです。
実際、後藤のプレーには献身性が際立っています。
得点後もサボらずに動き続け、前線からの限定的なプレスやコース切りも的確で、守備のスタート地点として機能する。
攻撃面だけでなく、ゴール前での仕事量、ポストプレー、守備貢献まで含め、ワントップで完結できるタイプと評されているのです。
攻守両面で動き続け、相手DFに的を絞らせない。
この「捕まらない」動きの質こそが、後藤啓介を”古いタイプの大型FW”から一線を画す存在にしています。
※「ハリー・ケインを彷彿とさせる」という表現はあくまで本記事独自のプレースタイル比較であり、公式な評価ではない点にはご留意ください。
現地ベルギーでも高評価──「今季のサプライズ・ベストイレブン」に選出された実力
「日本のメディアが持ち上げているだけでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、後藤啓介の評価は本場ベルギーでも確実に上昇しているのです。
その象徴的な出来事が、現地の権威ある評価での選出です。
コルトレイクやヘント、アンデルレヒトなどを指揮してきたベルギー人監督ハイン・ヴァンヘーゼブルックが、ベルギー1部リーグの「今季のサプライズ・ベストイレブン」のFW枠に後藤啓介を選出したのです。
このベテラン監督の言葉が、後藤の実力を何より雄弁に物語っています。
「今季のブレイク選手である後藤を、このイレブンに欠かすことはできない」と評し、さらにアンデルレヒトがなぜ彼をレンタルに出したのか理解できない、当時からなぜ起用しないのか疑問だったとまで語っているのです。
長身・スピード・技術・献身性をバランス良く兼ね備えた万能型ストライカー──それが、現地の目利きも認める後藤啓介の偽らざる実力なのです。
メンタルの強さも武器!ストライカーとしての「エゴ」と古巣との因縁
プレースタイルの凄みを見てきましたが、後藤啓介がW杯の舞台で世界と渡り合うために欠かせないもう一つの武器──それがメンタルの強さです。
技術や身体能力がどれだけ優れていても、海外の厳しい環境で結果を出し続けるには、強烈な「気の強さ」と「自己主張(エゴ)」が必要不可欠。
後藤啓介がこの1年で経験した古巣との因縁のドラマは、まさにその闘争心を証明するものでした。
「完全移籍を阻まれた」過去──アンデルレヒトの冷遇から這い上がった闘争心
後藤啓介のメンタルの強さを語る上で外せないのが、契約元であるアンデルレヒトでの冷遇という過去です。
完全移籍を果たしたものの、アンデルレヒトでは思うように出場機会を得られなかった後藤。
その状況を打開すべく決断したのが、シント=トロイデン(STVV)への期限付き移籍でした。
しかし、その裏には選手本人の意志を超えたクラブ側の事情があったのです。
後藤自身がメディアに明かしたところによると、フランスとドイツのクラブから完全移籍によるオファーが届いていたが、アンデルレヒトは期限付き移籍での放出しか認めなかったといいます。
つまり、より高いステージへ羽ばたくチャンスがありながら、クラブの経営判断によってその道を阻まれた形でした。
この”冷遇”は、後から振り返れば明らかにアンデルレヒト側の判断ミスでした。
前述のベテラン監督ヴァンヘーゼブルックがアンデルレヒトの判断に疑問を呈した通り、後藤はSTVVで一気に才能を開花させます。
逆境を結果で跳ね返す──このメンタリティこそ、ストライカーに不可欠な資質なのです。
古巣アンデルレヒト戦での”一触即発”セレブレーション騒動の真相
その「逆境を跳ね返す闘争心」が最もドラマチックな形で表れたのが、2026年4月のある一戦でした。
舞台は、プレーオフ1の第4節。
相手は、ほかでもない契約元のアンデルレヒトです。
後藤はこの古巣戦で先制ゴールを決めた。それは約2か月、9試合ぶりとなる今季11点目だったのです。
長いトンネルを抜けて、しかも自分を冷遇したクラブを相手に決めた一撃──後藤が感情を爆発させたのも無理はありません。
しかし、この喜びの表現が物議を醸します。
ゴールを喜んだ後藤に対し、アンデルレヒトのGKコーセマンズとDFアウグスティンソンが試合終了直後に詰め寄り、一触即発の事態に発展したのです。
アンデルレヒトの選手からは「あんなに大げさに喜ぶべきではない」といった反感の声も上がったと報じられました。
一見すると後藤が”やりすぎた”ようにも映りますが、現地の論調は必ずしも彼を責めるものではありませんでした。
STVVは後藤の給与を全額負担し、さらにレンタル料も支払っている。
出場機会を得られず放出された立場の選手が、長期間ゴールがなかった後に得点を喜ぶのは当然という擁護の見方も示されたのです。
自分を必要としなかったクラブを相手に、堂々とエンブレムを掲げて喜ぶ。
この振る舞いは、賛否を呼びつつも、後藤啓介という選手が持つ並外れた負けん気を雄弁に物語っていました。
海外で生き抜くために必要な「気の強さ」を体現する20歳
実は、この”自己主張の強さ”は今に始まったことではありません。
時を遡ること2023年、ジュビロ磐田時代の後藤は、ベガルタ仙台戦で得点を決めた際、両耳に手を当てるパフォーマンスを見せ、試合後に自身のゴールパフォーマンスについて謝罪しつつも主張したという一幕がありました。
まだ十代の頃から、後藤は自分の感情と意志をピッチ上で表現する選手だったのです。
一方で、彼のメンタルは単なる「血の気の多さ」ではありません。
プレーぶりには年齢以上の落ち着きがあり、年齢以上に成熟したプレーを見せ、「海外向きのメンタリティ」と評価されているのです。
燃えるような闘争心と、冷静なゲーム運び。
この二面性のバランスこそが、20歳にして欧州の荒波を生き抜く後藤啓介の強みと言えるでしょう。
技術、身体能力、そしてメンタル。
三拍子そろったこの若きストライカーが、世界の舞台でどんな表情を見せるのか──期待は高まるばかりです。
STVVで覚醒!今夏「18億円超」で売り出されるW杯のショーケース
技術、メンタルと見てきましたが、後藤啓介の評価の高さを最も分かりやすく示すのが、移籍市場における”値段”です。
シント=トロイデン(STVV)でのブレイクによって、後藤の市場価値は急騰。
今や欧州のクラブが熱視線を送る存在となり、6月に開幕するW杯は、彼にとって自らの価値を全世界にアピールする絶好の”ショーケース”となるのです。
ベルギー1部得点ランキング6位の衝撃──9試合ぶりに決めた意地の今季11点目
後藤啓介の評価が跳ね上がった最大の要因は、何と言ってもSTVVでの得点という結果です。
アンデルレヒトでは出場機会に恵まれなかった後藤ですが、出場機会を求めて移籍したSTVVで一気に開花。
今季シント=トロイデンでリーグ得点ランキング6位となる11得点をマークしたのです。
レンタル移籍先で得点ランキング上位に食い込む──これは、20歳の若さを考えれば驚異的な数字と言えます。
特に印象的だったのが、前章でも触れた古巣アンデルレヒト戦のゴール。
約2か月、9試合ぶりとなる今季11点目を、ほかでもない契約元相手に決めてみせたのです。
ゴールから遠ざかる苦しい時期を、最も意味のある一戦で打ち破る──この勝負強さこそ、ストライカーに求められる資質そのもの。
数字とメンタルの両面で、後藤はSTVVでの1年間を「成功」で締めくくりました。
※得点数や得点ランキングはシーズンの進行とともに変動するため、最新の数字は試合ごとに更新される点にご留意ください。
アンデルレヒトが描く「W杯で得点を重ねれば移籍金はさらに上昇」シナリオ
後藤のレンタル移籍が成功を収めたことで、契約元のアンデルレヒトはある”皮算用”を始めています。
ベルギーメディアによれば、アンデルレヒトは後藤を今夏の移籍市場に売りに出しており、彼が移籍金をもたらすことを期待しているとのこと。気になるその金額ですが──
💰 後藤啓介の移籍金(報道ベースの見込み)
現在の見込み額:約800万ユーロ(約14億7000万円)
クラブの希望額:1000万ユーロ(約18億4000万円)以上
ここで重要なのが、W杯という舞台の存在です。
アンデルレヒトは、後藤がW杯で得点を重ねることで、移籍金がさらに上昇することを望んでいるとされています。
つまり、後藤にとってW杯は単なる代表の大舞台であると同時に、自らの市場価値を世界中のスカウトに見せつける”ショーケース”でもあるのです。
W杯で結果を出せば、移籍金は18億円どころかさらに跳ね上がる可能性も。
20歳のストライカーにとって、これ以上ないモチベーションと言えるでしょう。
※移籍金や市場価値は報道ベースの見込み額であり、実際の金額や時期は今後の交渉次第で変動します。最新報道をご確認ください。
欧州5大リーグ(ブンデスリーガなど)が熱視線──次のステップはどこへ?
では、後藤啓介の次なる挑戦の地はどこになるのでしょうか。
すでに欧州の複数クラブが関心を寄せていると報じられています。
STVVには買い取りオプションがないため原則としてアンデルレヒトへ戻ることになりますが、特にドイツのクラブが関心を示しており、さらにいくつかのイングランドのクラブも興味を持っているとのこと。
後藤本人も去就について明確な意志を示しており、「来季はブンデス(ドイツ)に行くと思う」とコメントし、ベルギーからのステップアップを示唆しています。
興味を示すクラブの中には、日本代表の主力が所属する名門の名前も。
三笘薫が所属するブライトンや、堂安律が所属するアイントラハト・フランクフルトなど、複数のクラブからの関心が取りざたされていると報じられており、日本代表の先輩との”共闘”が実現する可能性もあります。
ベルギーで結果を残し、いよいよ5大リーグへ──。
後藤啓介のキャリアは、まさに駆け上がる途上にあるのです。
そしてその分岐点に、W杯北中米大会という最高の舞台が待っています。
サッカー日本代表の「ワントップ問題」は後藤啓介が解決する?
ここまで後藤啓介個人の魅力を掘り下げてきましたが、最後に「日本代表というチームの中で、彼がどんな価値をもたらすのか」という視点で考えてみましょう。
実は、日本代表には長年つきまとう一つの課題があります。
それが「ワントップ(1トップ)問題」。
世界の強豪と渡り合う中で、最前線のセンターフォワードに誰を据え、どう機能させるかは、森保ジャパンにとっても重要なテーマであり続けてきました。
後藤啓介の選出は、この問いに対する一つの「答え」になり得るのでしょうか。
上田綺世のバックアップにとどまらない、戦術的な引き出しの多さ
まず前提として、現在の日本代表の最前線における序列を整理しておきましょう。
センターフォワードの軸は、誰もが認める存在です。
絶対的エースである上田綺世(フェイエノールト)が君臨しており、ここは揺るぎません。
そしてそのストライカーのバックアップを、小川航基と後藤啓介が務めるというのが、北中米W杯における基本的な構図です。
つまり、後藤は現時点では「控え」の位置づけです。
しかし、ここで強調したいのは、彼の価値が単なる”頭数としてのバックアップ”にとどまらないという点です。
前章までで見てきた通り、後藤啓介は高さ・スピード・足元の技術・献身的な守備をバランス良く兼ね備えた万能型。
これは、試合展開に応じて森保監督に複数の「使い方」を提供できることを意味します。
リードを守りたい終盤に高さを活かしてターゲットになることもできれば、相手の背後を狙う動きで流れを変えることもできる。
スーパーサブとして投入し、空中戦の的としても、スペースへ抜ける推進力としても機能する──この戦術的な引き出しの多さこそ、後藤を「替えの利かない控え」にしている理由です。
加えて見逃せないのが、その伸びしろ。
後藤啓介は若いだけに、本大会中にも大化けする可能性があると評されており、大会が進むにつれて序列を駆け上がる展開も十分に考えられるのです。
現代サッカーが求める「万能型ストライカー」が森保ジャパンにもたらすもの
では、後藤啓介の万能性は、チームの長年の課題をどう解決し得るのでしょうか。
日本代表が抱えてきた「ワントップ問題」の本質は、得点力にありました。
日本代表はこれまで「崩せるけれど最後が決まらない」という試合が少なくなく、特にW杯レベルでは、一瞬のチャンスを決め切れるFWが必要になる──これは多くのサッカーファンが感じてきたもどかしさではないでしょうか。
この点で、後藤啓介はまさに日本代表が求めていたタイプに近い存在だと言えます。
後藤は現代型ストライカーとして必要な要素をバランス良く持っており、ゴール前での決定力に加え、前線からの守備でもチームに貢献できる点は、組織的なサッカーを志向する森保ジャパンとの相性も抜群です。
もちろん、20歳の後藤がいきなりW杯で主役を張ると断言するのは早計でしょう。
しかし、「現代型の万能ストライカー」という新たな選択肢が加わったことは、チームの戦術的な幅を確実に広げます。
上田綺世という絶対的な軸がいて、その先に後藤啓介という未来が控えている──この現在と未来の両立こそ、今回の選出が森保ジャパンにもたらした最大の価値なのかもしれません。
まとめ|次世代の万能ストライカー・後藤啓介がW杯で世界を驚かせる!
「後藤啓介って、ただ背が高いだけのFWじゃないの?」──記事の冒頭で投げかけたこの問いに、ここまで読んでくださったあなたなら、もう明確に「NO」と答えられるはずです。
最後に、後藤啓介が“単なる長身FW”ではない理由を改めて整理しておきましょう。
まず、20歳という若さで中山雅史、高原直泰、岡崎慎司、三笘薫といった歴代エースが背負ってきた「9番」を託されたこと自体が、彼への期待の大きさを物語っています。
森保監督が「成長曲線への期待」を込めて選出した最年少ストライカーは、決して話題先行の抜擢ではありません。
そのプレースタイルは、191cmの体格に「認知・判断のスピード」「ボランチ仕込みの足元の技術」「捕まらないオフ・ザ・ボールの動き」を兼ね備えた、現代型の万能ストライカーそのもの。
日本のメディアだけでなく、現地ベルギーでも「今季のサプライズ・ベストイレブン」に選ばれるなど、本場で確かな評価を勝ち取っています。
さらに、アンデルレヒトでの冷遇を結果で跳ね返し、古巣相手に堂々とゴールを喜んでみせた強烈な闘争心。
技術や身体能力だけでなく、世界で戦うために不可欠なメンタルの強さも、彼は併せ持っています。
その実力は市場価値にも表れており、今夏には移籍金18億円超での売却が見込まれ、欧州5大リーグのクラブが熱視線を送る存在に。
W杯北中米大会は、後藤啓介が自らの価値を世界へ証明する最高の”ショーケース”となるのです。
日本代表においては、絶対的エース・上田綺世のバックアップという立場ながら、その戦術的な引き出しの多さは森保ジャパンの大きな武器。
長年の課題だった「ワントップ問題」に、新たな解をもたらす可能性を秘めています。
高さ、速さ、技術、メンタル、そして無限の伸びしろ──。これらすべてを20歳で兼ね備えた後藤啓介は、間違いなく日本サッカーの次世代を担う逸材です。
本大会中にも大化けする可能性を秘めた彼が、世界の舞台でどんなプレーを見せてくれるのか。
北中米の地で、最年少「9番」が世界を驚かせる瞬間を、ぜひ見届けましょう。
後藤啓介の挑戦は、ここから始まります。


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